カニの脱皮
右は脱皮したての毛蟹。左はその抜け殻。たった今、甲羅から出てきました。



【エピソード1】札幌のカニ問屋で働いていた時、ロシアから船で活きたタラバガニが稚内経由で入ってくるのですが、その日によって、身の詰まりの良いカニの日もあれば、身の詰まりの悪いカニが届く日もありました。 すべてのカニが、身の詰まったカニではないのです。



【エピソード2】函館のカニ屋で働いていた時、身の詰まりが90%から100%のカニだけを販売するお店がありました。これって、とっても貴重なお店。なぜなら、カニの小売店がカニ問屋に「私のお店には、身の詰まったカニだけをください」なんてわがままは、許されないからです。 よっぽど仕入れが強いお店じゃないと無理です。(ゆでたてタラバガニ、活タラバガニの話です。)

 





カニの脱皮したて

スカスカのカニ
脱皮して5分、透き通った感じの色具合
普通、甲羅は堅いのですが、押すとペコッとへこむくらい柔らかい。
身の詰まりの悪いカニ
脱皮したてなので毛の色もきれい。
毛もフワフワ。

 




スカスカのカニ

タラバガニも、毛蟹も、カニは、大きくなる為に脱皮をします。脱皮を繰り返して、どんどん大きくなります。

脱皮したてのカニは、ふわふわして、押すと潰れそうなくらい、とっても柔らかく、まったく身が詰まっていません。 脱皮したカニは、これから、いっぱいエサを食べて、身の詰まったカニになっていきます。

この脱皮したてのカニが、身の詰まってないスカスカのカニです。

どうでもいいことですが、身の詰まったビシビシのカニを「堅カニ(かたがに)」と言います。発展途上の身の詰まってないカニを「若カニ」「上若カニ」と言います。
毛蟹

タラバガニ
もちろん、タラバガニも脱皮します。タラバガニの脱皮の皮。
毛蟹
脱皮したてのカニやエサを食べていないカニは身の詰まりが悪い。
ビシビシに身の詰まっていないカニも、ゆでたてはおいしいです。むしろ、身のビシビシに詰まっているカニよりも美味しいかもしれません。

ただ、殻と身の間に空間があるので、水分(カニのうまみ)が蒸発しやすいので、日にちが経つと味落ちが激しいです。







 


二枚皮

脱皮する前のカニは、甲羅の内側で、次の甲羅になる新しい皮を生成しています。
その為、皮が2枚になっています。

これを「二枚皮」、もしくは「二重皮」と呼んでいます。

その皮と肉質がくっついて、噛み切れない状態の場合があります。これは、程度問題でクレームになるか、ならないかは、微妙なところです。

見分け方のわからないカニ店は、クレームにならないようにカニを全部「訳有り」にしちゃうとか、「二重皮の場合があります」と表記したりしています。

その場合は、クレームにはならないと思いますが、バリバリの二枚皮は、まともに食べれないケースも多々あります。






カニの脱皮の時期


以前は、タラバガニの脱皮の時期は、1月くらいから小さなタラバが脱皮をする場合が多かった。遅れて大きなサイズのタラバガニが脱皮します。だから、2月、3月、4月は、身の詰まりの悪いカニも多く、タラバガニの入荷のない日もあります。そして、5月くらいから身の詰まりの良いカニが増えてきます。

ところが、異常気象のせいか、脱皮の時期が早まり、近年、12月から脱皮が始める年もある。12月脱皮されると年末やお正月に大きく影響します。

ただ、タラバによって、この時期に脱皮しないケースもあれば、この時期以外に脱皮するケースも多々あります。


その辺は、カニの生態の謎です。

 

活のタラバガニ










カニ通販サイトで見かける「カニの身の詰まりのランク」の話



蟹の身の詰まり



カニ業界では、カニの身の詰まりを「堅蟹」「上若蟹」「若蟹」とランク付されます。

ちなみに堅蟹の身の詰まり100%以外は、明確な基準がない。身の詰まりなんて〇〇%なんて明確じゃなくて、アバウトだし。 カニの素人さんは、カニの身の詰まり80%や90%のカニを見ても、身の詰まり100%だと感じると思います。

よって、私は、私自身の経験から『オレ流』に勝手に分けています。


また、身の詰まり100%の堅ガニだから良い、上若ガニ、若ガニだから悪いってことはない。

人にはすすめないけど、私は条件によっては上若蟹や若蟹がとても好きだったりする。
今まで食べたカニの中で一番美味しいカニを追求する私は、上若蟹や若蟹がとても好きだったりする。


堅蟹、上若蟹、若蟹を選ぶ私の基準のサンプルを書きます。あくまで私流です!!!

・ご贈答には無難に堅蟹。
・雄武や枝幸などのオホーツク産は、カニミソが楽しみなので堅蟹。
・冷凍品のカニは、堅蟹。冷凍の上若蟹、若蟹は、カニの旨味が蒸発しているケースが多いのでパサパサ傾向。

・噴火湾産は、美味しさチャレンジでゆでたての上若、若蟹でもOK。
・サイズ400g前後はゆでたての上若蟹で今まで食べたカニで一番美味しいカニを追求。


上若、若蟹は、堅蟹に比べて値段が安いのが最大の魅力!!









カニの甲羅まで食べる男のサイト